チューク諸島の沈没船
戦後65年・世界遺産にしたいミクロネシア連邦チューク諸島の沈没船
今年の夏は終戦から65年目という区切りの年を迎えます。
ミクロネシア連邦のチューク諸島は太平洋戦争中、トラック諸島と呼ばれていました。そこは旧日本帝国海軍の前線基地があったことでも知られています。
そんなチューク諸島を語る上で忘れることができないのが、旧海軍の数十隻に及ぶ沈没船です。しかしそれらの多くは人間が潜って行くには限度ギリギリか、それを超えている深い海に沈んでいます。
今年の夏は終戦から65年目という区切りの年を迎えます。
ミクロネシア連邦のチューク諸島は太平洋戦争中、トラック諸島と呼ばれていました。そこは旧日本帝国海軍の前線基地があったことでも知られています。
そんなチューク諸島を語る上で忘れることができないのが、旧海軍の数十隻に及ぶ沈没船です。しかしそれらの多くは人間が潜って行くには限度ギリギリか、それを超えている深い海に沈んでいます。
そんな沈没船の状態はよく、65年前の姿のまま、原形をとどめているケースが多いです。甲板には戦車や機銃があったり、船倉にはトラック、あるいは日用品であるビンとかが残っています。水中では深度の浅いところだとサンゴなどが色彩感豊かな光景を見せてくれます。しかし深くなるにつれて赤系、黄色系の色は徐々に吸収され、深くなればなるほど吸い込まれていくような青1色の世界になっていきます。やがて深海になると青というよりも真っ暗な世界になっていきます。
そんな深い海ですが、なぜかここは気分が落ち着きます。もちろん色とりどりのサンゴ豊かな浅い海も落ち着きますが、深いところは音もなく色彩もない分、自分の心と向き合うことができます。向き合って何を考えているのかは人それぞれですが、こんな歴史があったのかということを再認識するには、音もなく光も届かない場所がちょうどいいのではないでしょうか?
沈没船を見るような深いダイビング、一見女性からは敬遠されがちですが、日本人の女性ダイバーのなかでこういうことをおっしゃった方がいました。
「ジープ島の近くでイルカと泳ぐのもいいけど、まるで世界遺産を見ているような、こういうダイビングもいいですね」と。
まだチューク諸島の沈没船は世界遺産には登録されていませんが、文化的・歴史的に意味のあるものとしてミクロネシア連邦チューク州がしっかり保護しています。
これだけの船が沈んでる場所は他にはないため、個人的には世界遺産にしても良いのではと思っております。