桑田佳祐「生まれ変わって帰ってきます」

ステージ1

桑田佳祐「生まれ変わって帰ってきます」

7月28日に初期の食道がんであることを公表したサザンオールスターズ桑田佳祐(54)が、31日夜放送のラジオ番組で自らの言葉で報告した。がん判明時は「落ち込んでクヨクヨした」と正直に心境を吐露し、ツアーが中止になったことなどに「ごめんなさい」と何度も謝罪。それでも「へこたれずにがんに正面からぶつかっていく。生まれ変わって帰ってきます」と真面目な口調で闘病と復活を誓った。

 衝撃のがん公表から3日。桑田が初めて自らの肉声で語った。

 「今週の半ば、皆さまを大変ビックリさせてしまった桑田佳祐です。ごめんなさい」。レギュラー出演しているTOKYO FM「桑田佳祐やさしい夜遊び」(土曜後11・0)の冒頭。がん公表した7月28日に収録したことを明かしながら、約17分にわたりがん発見から休養を決断した経緯まで詳しく率直に語った。

 がんが分かったきっかけは「ゲップ」だった。「5月くらいからゲップが出ることが多くなった」ため医師に相談し、例年は2月に受ける定期検診を7月12日に前倒しして受診。内視鏡検査や病理検査を経て食道がんが見つかった。ゲップ自体は胃の症状で食道がんと直接関係ないが、ゲップががんの存在を教えてくれた形だ。

 患部は「食道の真ん中より少し下で胃に近いところ」。胃と食道をつなぐ手術を行い3週間程度の入院が必要だが、のどへの影響も残らないと医師から説明され、「1年後にはステージに立てるでしょう、と先生は言ってくれた」と明かした。

 10月28日から12月31日の5大ドームを含む10カ所19公演の全国ツアーは中止に。「もちろん自分が一番ショックでビックリしている。だけど『ちょっと休んでみろ』と、神様なのか、死んだ両親か姉が言っているのかなと思った」。

 姉の岩本えり子さんは08年10月に56歳でがんで亡くなった。「姉がオレを迎えに来るのが早すぎなのではと思った」とポツリ。それでも「今は前向きに、へこたれずにがんと正面からぶつかっていく。必ず私は戻って参ります」と宣言した。

 張りのある元気そうな口調だが、いつものオチャラケ、エロトークは“封印”。「入院している間に『カワイイ看護婦がいた』とかツイッターしますよ。ツイッターできないけど…」ぐらいが精いっぱいだった。

 「つらい報告でしたが、しばしのお別れです。生まれ変わって、きれいな体で帰ってきますので」。最後は自らに言い聞かせるように話していた。

http://www.sanspo.com/geino/news/100801/gnj1008010507017-n1.htm

桑田 17分間あいさつ要旨

録音にて失礼いたします。

 お元気ですか。今週の半ばから大変みなさまをびっくりさせてしまった桑田佳祐です。ごめんなさい。食道がんというのがみつかりまして、7月12日だったんです。判明したのが。たまたま5月くらいからゲップがでることが多くて、先生に相談したら「内視鏡で見てみましょう」と。

 なんと食道にちょっと出っ張った部分があるのがモニターで私の目にも映りまして「あ、これは」と思ったんですね。で、「これ腫瘍ですか。もしかして悪性ですか」って聞いたら「そうだと思います」と。それで1週間後くらいに「がんです。扁平上皮がん、でも割と初期のものじゃないかと」という返事をいただきまして。

 でも結果の出るまでの1週間って色んなこと考えちゃうもんですね。くよくよしたりするもんですけど。「どうやってみなさんに伝えようか」とかね。それで原さんにもくよくよしたこと言いましたし。もう彼女には頭があがりません。

 原さんの行動力がフル稼働したおかげなんですけれども、幼なじみの先生が大変信頼できるお医者様だということで、病理検査の結果を聞いてすぐにその方のところに行きまして、また再検査。そこでステージ1という段階で、まだ深くに達していない段階で、場所的には真ん中より少し下の胃の位置に近いということで、先のことも考えて手術で治していこうと。私自身も気持ちが楽になったということです。

 食道がんの場合、手術の刺激でのどがかれることもあって、極端だと声がでないこともあるけど、時間が経過すればもとにもどりますから、と説明いただいて。ゆっくり静養して「1年後にはステージに立てるでしょう」と。

 びっくりしてるんですが、「ちょっと休んでみようよ」という神様か、死んだ両親か、姉貴が言ってくれてんだなと、今は前向きに、がんばっていこうと。姉貴が2年くらい前に(がんで)亡くなったけど、俺を迎えに来るのが早すぎるんじゃないかと。必ず戻ってまいります。死んでも戻ってまいります。1日も早くみなさんの前に戻ってこられることを目指します。

http://www.daily.co.jp/gossip/article/2010/08/01/0003264056.shtml