“後進”日本にも「iPad」の衝撃 変革迫られるメディア

vclub2010-01-30

富士通と話さなきゃねぇ!

“後進”日本にも「iPad」の衝撃 変革迫られるメディア

米アップルが27日にタブレット型コンピューター「iPad(アイパッド)」を発表するなど欧米で電子書籍市場が拡大する中、普及が遅れている日本にも、いよいよ活字の電子化の波が押し寄せてくる可能性がある。
 国内では、ソニーが2004年に電子書籍端末「リブリエ」を発売したものの、日本の書籍の流通形態が複雑なことなどから十分な品ぞろえができず、失敗に終わった。
 だが、市場調査会社のBCNの森英二アナリストは「コンテンツが充実化すれば、国内でも電子書籍が伸びる可能性はある」と指摘する。
 実際、数年前と比べ電子書籍普及に向けた環境は国内でも整いつつある。出版不況で業績が悪化している出版会社が、電子書籍を新たな収益源として意識し始めているためだ。
 講談社小学館など大手出版社21社は、書籍のデジタル化に向けた業界組織を2月に立ち上げるなど具体的な動きもあり、「電子書籍で販路が拡大し新たな読者を生み出す」(大手出版社)と期待している。

ただ、電子業界の普及が関連業界に激変をもたらすのは必至だ。
 アップルの携帯型音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」で音楽のダウンロードが進み、国内のレコード店の廃業が進んだように、取り次ぎや書店を苦境に追い込みかねない。
 出版社にとっても、端末の画面は従来の紙と比べると小さく、それに合った編集が必要になるなど、新たな対応を迫られる。
 インターネットを通じて24時間コンテンツを配信することも可能となるため、新聞社などのニュース発信も、電子書籍端末への配信を検討する動きも出てきそうだ。
 野村総合研究所の藤浪啓上席コンサルタントは「新聞などの情報メディアが電子媒体へと切り替わっていく動きは不可避で、新しい媒体に合わせたコンテンツを作ることが重要になる」と指摘し、メディアの変革を予測している。

http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100128/biz1001281948039-n1.htm