消えゆく吉祥寺の“顔”

vclub2006-09-25

行かなきゃ!w

消えゆく吉祥寺の“顔”…「いせや」、木造店舗が最後の営業

約80年にわたって左党に愛されてきた東京・吉祥寺の焼き鳥店「いせや総本店」の木造店舗が、老朽化のため、25日の営業を最後に取り壊される。跡地に建てられる14階建てビルで再来年に営業を再開する予定だが、常連客からは、「昭和の雰囲気を残す店は吉祥寺の『顔』の一つだったのに」と、解体を惜しむ声が上がっている。

 立ち飲み客があふれるカウンター、昼間からもうもうと立ち上る煙……。「客のざわざわした声と煙に包まれているだけで楽しかった」。この店に30年余り通い続けた三鷹市の会社員、時田康江さん(63)は話す。近所の主婦、仁志田良美さん(55)も「古き良き吉祥寺のシンボルなのに」と寂しそうに語った。

 1928年(昭和3年)に精肉店として開店。焼き鳥は、53年に現在の木造2階建てに建て替えた翌年ごろから売るようになった。

 有名人のファンも多く、昨年4月に急逝したフォーク歌手、高田渡さんは、約20年前からほぼ毎日通っていた。23年前にエッセー「東京酒場漂流記」で同店を紹介したタレントのなぎら健壱さん(54)は、「今じゃ周りがビルだらけになり、すっかり浮いた存在になっちゃったけど、だからこそ自分も周りも引きつけられた」と語る。

 漏電によるボヤ騒ぎが起きるなど、老朽化が目立つようになったのは数年前から。店長の西島泰助さん(74)は「残したかったが仕方ない。愛された雰囲気を新店舗でも再現していきたい」と話す。

 新しいビルの完成は来年10月ごろの予定。店は1、2階部分で再来年春にオープンする。建て替え期間中はJR吉祥寺駅北口の仮店舗で営業を続ける。

http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_06092526.cfm