ニフティもWinny通信を規制へ
ニフティは、「Winny」などP2Pファイル交換ソフトのトラフィックを、今秋から大幅に制限する。「ネットワークを健全に守り、ユーザーに安心して利用してもらうため」としている。
ニフティは3月30日、「Winny」などP2Pファイル交換ソフトのトラフィックを、今秋から大幅に制限すると明らかにした。トラフィックを8〜9割遮断する機器を設置する。「ネットワークを健全に守り、ユーザーに安心して利用してもらうため」(同社広報室)としている。
ファイル交換ソフトの帯域制限は、昨年末から首都圏で先行して行っていたが、これを全国に広げる。ただ「ファイル交換ソフト自体が悪いわけではない」(同社広報室)とし、Winny通信の完全シャットアウトなどは行わない方針だ。
国内ISPでは、ぷららネットワークスがWinnyによる通信を5月をめどに完全規制すると発表している。
ぷらら、Winny通信をシャットアウトへ
ぷららネットワークスは、Winny通信の完全規制を5月をめどに始める。ぷららユーザーはWinnyの使用は事実上不可能になる。相次ぐ情報流出を受けた処置。
2006年03月16日 18時43分 更新
ぷららネットワークスは3月16日、Winnyによる通信の完全規制を5月をめどに始めると発表した。Winnyを介した情報流出が相次いでいるのを受けた処置で、ぷららからはWinnyの使用は事実上不可能になる。Winnyのトラフィック量を規制しているISPはあるが、完全規制は珍しい。Winny独特のトラフィックパターンを判別し、合致する通信を自動的に遮断する方針。このためぷららユーザーは、ぷらら経由からはWinnyは使用できなくなる。
同社は2003年11月より、当時上りトラフィックの6〜8割を占めていたWinnyおよびWinMXの帯域を制限する措置を講じてきた。今回の規制では、Winnyによる通信を「完全に」規制する。なお、トラフィックパターンに基づく規制であり、コンテンツの中身による制御ではないため、電気通信事業法に抵触するものではないとしている。
Winny経由で意図しない個人情報や機密情報の流出が相次ぎ、同社は「憂慮すべき事態」として検討。「安心して利用できるネットワーク環境を提供することが通信事業者としての責務」として完全規制に踏み切る。