YEBISUのYってなによ

vclub2006-02-25

YEBISUのYってなによ

先日、友人と飲み歩いていたときに飲み屋の前に出ている黒板に「EBISUビールあります」と書かれているのを見た友人が「EBISUは“Y”EBISUだろ、Y!」と突っ込んでいるのを聞いて、なんでYついてんだろ……と思った。そういえば、エキサイトが入っている恵比寿ガーデンプレイスも略してYGPと呼ばれている。当たり前のように思っていたけど、EでいいところをYをつけるなんてちょっと変だ。さっそく調べてみました。

YEBISUビールの発売元サッポロビールのサイトによると、日本語を始めてローマ字表記したポルトガルの宣教師が、当時の日本人の発音を聞いて表記したのが「YE」で、江戸末期から明治中期かけては「エ」は「YE」と表記されていたそうだ。よって、明治23年に発売された「YEBISU」との表記を現在も踏襲してつかっているとのこと。
ふーむ、なんだかあっさり解決してしまった……。

「YE」について、もうちょっと突っ込んでみると、YEBISUビールのカタカナ表記は「エビス」ではなくて「ヱビス」が正解。ひらがなにすると「えびす」じゃなくて「ゑびす」だ。どうやら、旧仮名遣いの場合は、「E」ではなく「YE」と表記するのが正しいようだ。
また、日本円もYENと表記されるし、江戸も昔はYEDO。しかし、日本円のYENに関しては諸説が色々あるようで、日銀のサイトの中のコーナー「教えて!にちぎん」によると、「EN」だと「イン」と発音してしまうから「YEN」で「エン」としたYEBISUビールと同じ発音説と、「EN」はオランダ語で「〜と」「そして」、スペイン語、フランス語では「〜の中に」の意味でどちらも頻繁に使われる単語なので区別するために「YEN」にした説。そして、中国の「圓(ユアン/YUAN)」が「YEN」に転化した説の3つがあるそうだ。

ふむ、こうやって調べてみると、発音説が一番有力な説だけど、実のところ「YE」の理由ははっきりとはわかっておらず、ただ昔の人は、「ゑ」を「YE」と書くことが多く、それが現在でも踏襲されているものがあるといったところが本当のところかな。以上、Bit日本語講座でした。また来週〜!(ないけど)。

http://www.excite.co.jp/News/bit/00091140677797.html